欧陽は楷書の書道「卜商読書帖」の2種類を尋ね、縦25.7 cm、横16.5 cm、6行53字である。北京故宮博物院蔵。
「卜商は読書を終えて、孔子に会う。孔子は何が本なのかと尋ねた。商の曰わく、書の論事は、日月の代明のように明らかで、参辰の錯行のように離れ、商が夫子に受けた者は、心に志を持ち、忘れられない"
この文章は『尚書?大伝』に見られ、『芸文類聚』巻五五五『雑文部?読書』に収められており、史籍に比べて帖中の一字に違いがある。
卜商は孔子の弟子で、字は子夏で、春秋の時に国を守る人です。彼の師事は孔子で、教師と学生の間にはよく議論と問答があり、哲理に富んでいる。
この帖は唐人の双鉤廓填本で、墨気が新鮮で潤っている。書道から見ると、筆法は厳格で生き生きとした気韻を失わず、点画の起止所は角切りを強化している。欧陽は晩年、北碑の筆遣いの特徴を二王書風に溶け込み、南北を兼ね備えたのが「欧州体」の独特なところだと尋ねた。
この帖宋代は宋徽宗宣和御府に所蔵され、清代は安岐の所有に帰し、後に乾隆皇帝御府の珍品となり、『法書大観』帳に収められた。宋周密《云烟过眼录》、清卞永誉《式古堂书画汇考》、呉升《大観录》、安岐《墨縁汇観》などの本の著録。